【霜降(そうこう)】
2020年10月23日
冷えた露も凍って霜が降り始める
秋が深まり、日が短くなって夜長を感じる時期
初霜の知らせが聞こえるこの頃、山々は紅葉で彩られます。

(軽井沢町の雲場池)
「露が陰氣を結ばれて霜となりて降るゆえ也」
朝露がついに霜に変わり、冬の兆しを感じ始める頃、
晴れた夜に氣温が氷点下になると
水蒸氣が地表に凝結して霜となる自然現象の“霜降”
寒くなってきそうな氣配の表現ですね。
この日から立冬までの間に吹く寒い北風を“木枯らし”と呼びます。
霜始降(しもはじめてふる)
霎時施(こさめときどきふる)
楓蔦黄(もみじつたきばむ)
氷の結晶がはじめて降りる頃
霜柱ができ始める
時雨(しぐれ)が通り雨のように降る
初時雨は冬支度を始める合図になります。
モミジやツタが色づいてくる
山の葉が赤・黄色に染まことを「山粧う」

秋も深まったこの時期『十三夜』という美しい月を鑑賞する慣わしがあります。
“『十三夜』に曇りなし“
と言われ、空氣が澄み綺麗な月が見えるようです。
十五夜を見て、十三夜を見ないのは「片見月」と呼ばれて
縁起がよくないとされているそうですよ。
十五夜のあと、つまり“後の月”も美しく輝いているようですので
夜空を見上げてみましょう🌕
今年の『十三夜』は 10月29日(木) です。

その数日後は、日本にも馴染んできた「ハロウィン」🎃
ケルト民族のサウィン祭りが起源で
ケルトでは、11月1日が新年。
大晦日10月31日の夜、
先祖の霊に紛れて、悪霊も一緒に来てしまうので人々は追い払うため、
仮面を被ったり、仮装したり、魔除けの焚き火を行ったそうです。
それがキリスト教圏に広がり
秋の収穫をお祝いして、先祖の霊をお迎えすると共に
悪霊を追い払い、死者の魂を慰めるお祭りになったようです。
ー日本のお盆みたいですね!
「ジャック・オー・ランタン」
かぼちゃを怖い顔にくり抜いて窓辺などに飾り魔除け、
悪霊を怖がらせ追い払う
ー日本の鬼火のような存在ですね!
『トリック・オア・トリート』👻 と子供達の可愛らしい声、
『ハッピーハロウィン!』🍬 と返してお菓子(悪霊を払う)を渡す。
こんな微笑ましいハロウィンでしたらいいですよね🧙♀️
10月31日東京・代官山や白金で見かけるハロウィン仮装した子供達は、とっても可愛いです♡
そして、【霜降】が終わる頃、“亥の日”の行事。
2020年は11月4日、午後9:00〜11:00頃
大豆・小豆・ささげ・胡麻・粟・糖などを混ぜて
イノシシの子供、ウリ坊の形にしたお餅ー亥の子餅を食べると病氣にならないといわれています。
亥の子餅をお供えして、無病息災と子孫繁栄、子供の成長をお祈りします。
また、陰陽五行で「亥」は“水”に属し、
「水」は「火」に打ち克ちます(火を勢いを止めます)ので
『亥の月の亥の日から火を使い始めると火事にならず安全』
火災を逃れるとされたこの日に、
炉開き(囲炉裏)や炬燵(こたつ)開きが行われたようです。
現在と違い、木・紙・土だけで建てられた住宅ですので
火事を何よりも恐れていたので、『火伏せ』の亥の日を大事にしていたのですね。
茶道の世界でも、この日は
卓上式の風炉から、畳に埋め込んだ炉に代わる「炉開き」
初夏に摘んだ新茶の封を開けていただく「口切り」
そして茶室の畳や障子も新たにしつらえたりと、
重要な行事の日で “茶人の正月” とも呼ばれているそうです。
あらっ⁈
11月4日が「亥」ということは、
その2日前が「酉」、
つまり、11月2日は、今年の “一の酉” ‼︎
もう「酉の市」の季節なのですね…
秋の締めくくりの時期、
厳しい冷え込みに備えて、冬支度を調えておきましょう‼︎
