
【 啓蟄(けいちつ)】
2022年3月5日
【啓蟄】と聞くと春だなぁ〜と感じます。
もちろん、まだ寒い日もありますが、柔らかく暖かい陽射しを実感しますよね。
「陽氣地中にうごき ちぢまる虫穴をひらき出れば也」
雪が解けて大地が顔を出し、そこに春の陽があたり
土の中まで温かくなることで、冬を土中で過ごした虫たちが春の気配を感じ動き出します。
「啓」は開く
「蟄」は虫などが閉じこもる
それで【啓蟄】は、冬ごもりの生物達が目覚め、這い出してくるという事。

〜七十二候〜(しちじゅうにこう)
春夏秋冬、一年間を二十四分割した二十四節気を更に三分割したのが七十二候。
季節それぞれの出来事をそのまま名前にした言の葉、約五日ごとに移ろう細やかな季節。
①初候・第七侯 3/5〜3/9
蟄虫啓戸(すごもりむしとをひらく)
巣篭もりしていた虫たちが地上に出てくる頃
土の中、木の皮の間、落ち葉の隙間など
冬の間さまざまに巣ごもっていた虫たちだけでなく
冬眠から目覚めた全ての生き物たちも行動開始です。
②次候・第八侯 3/10〜3/14
桃始笑(ももはじめてわらう)
桃の花がこの春初めて咲く頃
花が咲くのを “わらう” とは… お洒落な言い回しですよね。
優しく微笑んでいる様子、
小さくて可愛らしい桃の花にぴったりな表現で
一気に春めいて来ますね。

③末侯・第九侯 3/15〜3/20
菜虫化蝶(なむしちょうとかす)
冬を越したサナギが羽化して羽ばたく頃
厳しい冬を超えたさなぎが春の訪れと共に美しい蝶になります。
“菜虫” とは大根やあぶら菜の葉につく青虫で
モンシロチョウへと生まれ変わります。
余談ですが…
蝶の異名は「夢見鳥」(ゆめみどり)。
確かにひらひらと舞う蝶は、小鳥が飛んでいる姿と似ていますよね。
『胡蝶の夢』という古事。
うとうととしていた中国の荘子、蝶になって自由に空を舞う夢を見ます。
そして思ったのです。
“蝶になって飛んでいたのは夢だったのか。それとも、ここにいる自分こそ蝶が見ている夢なのか”
心地よい微睡みに、夢と現実がわからなくなる。
自分が夢見ている自分、そして今の自分、どちらが本当の自分?
なれるとしたらどちらの自分⁇
夢が現実になることはありえなくもない。
夢か現か幻か(ゆめかうつつかまぼろしか)
という言葉もあるように
この世は夢か現実かわからない、あるようでない現実の世界。
はかない夢のような一生⁈
でも人は夢を見る…99%の潜在意識⁉️
なんかとっても深い言葉。
夢見鳥のように、暖かい日差しに誘われて
軽やかに羽ばたいていきたいですね。
さて、この時期の行事といえば『菰(こも)はずし』
晩秋に、マツカレハという害虫から松の木を守る、害虫駆除の役目の『菰巻き』をします。
そして【啓蟄】の頃、この菰をはずして菰の中で冬を越した害虫を駆除する。
というものだそうですが、
マツカレハという害虫は菰の中ではなく、
そこから松の幹の割れ目に入り込んで越冬するようで
はずした菰の中はクモなどの益虫が多いようです。
でも、冬になる前に樹木全体に菰を巻いて霜や雪から守ったり
雪の重みで枝が折れるのを防いだり、
雪吊りや雪囲いなど、樹木に優しい冬支度の光景が風物詩になっていますよね。
すべてがはずされて、思いっきり伸びをして
暖かい陽射しに応援されてスクスク育っていく季節ですね。
これからは雨の日も多くなってきます。
ひと雨ごとに気温が上がり、体もほぐれてきます。
しとしと降るこの時期の優しい雨は
そっと見守るように全ての生き物の成長を促してくれるようです。
春雨の降る静かな日は
心を落ち着かせて、
新たな花の開花へと思いを馳せて
そして穏やかに晴れた日は、
思いっきり伸びをして、
羽ばたいてみましょう!
ミッションメンタリング協会認定マスター
周防千賀子

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