
2022年5月21日【小満(しょうまん)】
陽氣もよくなり、上昇する気温と共に
草木を含む万物が成長(生長)する時期。
あらゆる生命が天地に満ち始めることから【小満】
また、秋に蒔いた麦の穂が無事育ち、ひと安心。
小さな満足で【小満】になったともいわれています。
暑さも感じられるようになり、田植えの準備も始まります。
「万物盈満すれば草木枝葉繁る」
(ばんぶつえいまんすればくさきえだはしげる)
万物の成長する氣が強く満ち溢れ、草木枝葉が茂り、
気温の上昇とともに、あらゆる生命がすくすく育ち、
草木の青葉も深みを増していきます。
〜七十二候〜(しちじゅうにこう)
春夏秋冬、一年間を二十四分割した二十四節気を更に三分割したのが七十二候。
季節それぞれの出来事をそのまま名前にした言の葉、約五日ごとに移ろう細やかな季節。
①初侯・第二十二候 5月21日~5月25日
蚕起食桑(かいこおきてくわをはむ)
蚕が動き始め桑の葉をさかんに食べる頃
ひと月ほど後に、白い糸を出して体の周りに繭を作り、その繭から絹糸が作られます。
古来、人びとの暮らしを支える大切な生きもので「おかいこさま」と呼ぶ地方もありました。
桑の葉って、芽吹くのが遅いのです。
他の草木が出揃って若葉がまぶしい今頃、やっとお目覚めで、赤ちゃんの新芽が出てくるのです。
余談ですが…
旧暦四月の別名は、夏初月・鳥待月・清和月・花残月などがありますが、
蚕の食べる新鮮な桑の葉を摘む時ですので『木葉採月(このはとりづき)』とも呼ばれます。
蚕のお世話と田植え、そして麦の収穫と重なって多忙な時期、
そこで “猫の手も借りたい”という言葉はここから来たとか…
実際、猫は大切な蚕をネズミから守ってくれますので、猫ちゃん達を貸し借りしていたそうですよ⁈
猫の手は、本当にお役に立っていたのですね。
②次侯・第二十三侯 5月26日~5月30日
紅花栄(べにばなさかう)
黄色の可愛らしい紅花が咲く頃
ボンボンのような紅花の花は、黄色→橙色→濃い紅色へと日が経つにつれて変わっていきます。
古くから、染料や食用油を摂るため栽培されてきました。
『万葉集』にすでに「末摘花」(すえつむはな)としてその名があるそうです。
ベニバナというよりサフラワーとか、
カレーのときの黄色いご飯・サフランライスの方が
馴染みがあるかもしれませんね(正確には紅花とサフランは違うのですが…)
『源氏物語』の時代から染料や口紅・頬紅など化粧品としても使われて
古代エジプトでは、ミイラの布の防腐剤の役割をしていたようです。
黄色と紅花の色素がある紅花は、
花びらを天日干しにして、一晩水につける→黄色
その花びらを臼で団子状にして乾燥させる(紅餅)→紅花色
になります。
種から採れる油「紅花油」はリノール酸が豊富で、不飽和脂肪酸オメガ6の良質油ですし、
漢方では「紅花(コウカ)」と呼び、血流を良くする漢方薬として使われています。
古くから使い続けられてきたもの…
やはりそれなりに理由があるのですね。
③末侯・第二十四侯 5月31日~6月5日
麦秋至(むぎのほいたる)
麦がすくすく育ち黄金色の穂をつける頃
麦にとっては、収穫の秋。
秋とは百穀が成熟するとき、という意味です。
梅雨入り前の青空の下、つかの間の乾燥期に麦の刈り入れで農家の方々は、大忙しですね。
植物により、実りの時期もそれぞれ。
収穫の秋ですので「麦秋」
麦の穂を揺らして吹く風を「麦嵐」
たわわに実った麦に降る雨を「麦雨」
小津安二郎の映画『麦秋』のラストシーンは一面の麦畑でしたよね…

爽やかな時期ですが
本格的な梅雨に入る前のぐずついた天候、“走り梅雨(梅雨の走り)”が見られる頃でもありますが
通常はその後、晴天が続いたあと、本格的な梅雨に入ります。
いつの頃からか変わってきましたが、以前⁈(その昔…)6月1日は一斉に『衣替え』でしたよね。
冬物をしまって、夏のお洋服を取り出しやすいところへ移動
そして、お部屋のカーテンも涼しげな布製へ
カーペットも素足で気持ちよい素材へ
テーブルクロスや食器も涼を楽しむものをメインに使用…
などなど、スイッチひとつで快適な空間を作れる現代と違い
昔は、自然界と寄り添う暮らしならではの工夫がありました。
大変ですが、自然にも人のココロとカラダにも優しかったのですね。
でも今は、温暖化の影響もあり、そんなことは危険ですのでエアコンを上手にお使い下さいね。
そう…気候変動で「衣替え」という言葉も風習も無くなっていくのかもしれませんね…
梅雨入りまでの晴天が多い今、
強い陽射しを避けつつ
勢いよく成長していく草木に降り注ぐ自然の息吹きで
これからの「湿」の多い梅雨や、その後の暑い夏のためパワーを充電しておきましょう。

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