
2022年12月22日【冬至(とうじ)】
冬に至る…と書いて【冬至】
『陰』極まって『陽』へ
陰の極みの日
翌日から陽に変わっていくので
この日を境に上昇運に転じる日とされています。
また一年の始点や太陽の誕生日と考えられていました。
「日南の限りを行て日の短きの至りなれば也」
太陽が最南端の起動で移動するので日の短さが際立つ、
「最も昼間が短い日に至る」という意味。
〜七十二候〜(しちじゅうにこう)
春夏秋冬、一年間を二十四分割した二十四節気を更に三分割したのが七十二候。
季節それぞれの出来事をそのまま名前にした言の葉、約五日ごとに移ろう細やかな季節。
①初候12/22~12/25 乃東生(なつかれくさしょうず)
なつかれくさが芽を出し始める頃
冬が深まり雪が積もり、あらゆる草花が枯れていきますが
「なつかれくさ」は芽を出し、茎を伸ばし始めます。
夏になると花が枯れ黒くなってしまうため
「夏枯草」「靫草(うつぼぐさ)」とも言われます。
②次候12/26~12/30 麋角解(おおしかのつのおつる)
大鹿が大きな角をおとす頃
大鹿とはトナカイの一種で、
ナレシカまたはヘラジカだとされています。
大きく立派な枝分かれした角は抜け落ちて、春頃に新しい角が生えてくるそうです。
③末候12/31~1/4 雪下出麦(せっかむぎいずる)
雪の下で麦が芽を出す頃
冬の間に積もった雪に埋もれながら、麦はひっそりと芽吹き始めて
春になるのをじっと待ち続ける…
私達には麦畑とも解らず雪一面の広場にしか見えませんが、
雪下の麦の芽を思わず応援したくなりますね。
生命の象徴である太陽が最も弱くなる【冬至】は
「死に最も近い日」と考えられてきた一方、
この日から日照時間が延びるので、
太陽の力が再び甦ってくる始まりの日とも言われています。
冬至は別名【一陽来復】の日でもあります。
※一陽来復とは、「冬が過ぎて春が来ること」
冬が終わり春が訪れることから、
不遇の時が続いた後に幸運の時が訪れる、という意味にも使われるようになったようです。
冬至=太陽の力が蘇る日
太古からこの日に世界各地で儀式が行われてきました。
それ程、重要な節目の日という事なのですね。
古代北欧でも「ユール」という冬至のお祭りがあります。
この時期、日中でも太陽が昇らない極夜となるので
「ユール・ログ」といわれる “木の幹” を燃やして悪霊を払い、
太陽の復活を祝う儀式を行なっていたそうです。
木の幹…そう!
これが後に、クリスマスにお馴染みの『ブッシュ・ド・ノエル』になったのです。
日本で【冬至】といえば…
冬至かぼちゃ・小豆粥・そして柚子湯
文字だけでも心と体がほっこりしますよね。
野菜不足の冬にバランスよい栄養たっぷりの「かぼちゃ」
毒を失くして痛みを止める、赤い色で厄祓いと運氣上昇の「あずき」
血流促進して冷えを改善。木の寿命が長いことから無病息災を願う「ゆず」
余談ですが…
そして旬の柚子の強い香りで邪気が起こらないと考えられ
柚子(ゆず)=融通
冬至(とうじ)=湯治
ということで
“融通をきかせて世間を渡れますように”との願いも込められています。
融通がきくとは「体が丈夫」という意味だそうです。
そして柚子湯は、血行促進、冷え性緩和、風邪予防、美白効果や、
柑橘系の香りによるリラックス効果もあります。
かぼちゃもゆずも太陽の色の黄色。
本物の太陽の恩恵が最も少ないこの時期に栄養をつけたり、
芯から温まる湯治効果で冬を乗り切ったり、先人達の知恵ですね。
冬至は他にも『冬の七種(ふゆのななくさ)』があります。
なんきん
れんこん
にんじん
ぎんなん
きんかん
かんてん
うんどん(うどん)
など、「ん」が二つある食べ物が“運盛り野菜”としてお勧めです!
「ん」は最後の文字ですので、はじまりに向かう「一陽来復」の願いも込められているようです。
他にもこんにゃくやお料理のおでん、お菓子のきんつばやようかん、スコーンやマカロンもいいかもね♪
そんな冬至の日ですが
冬至の日が晴れると翌年は豊作
冬至の日が雷だと翌年は雨が多い
冬至の日が南風だと翌年は地震・大雨災害が起こる
冬至の日が雪だと翌年は豊作
などなど、農耕民族ならではの言い伝えが残されています。
自然と寄り添う農業にとっても重要な日なのですね。
でも冬至の日って、日の出が一番遅いわけでも、日の入りが一番早いわけでもないんですって‼︎
そして、夏至の頃とは日照時間が五時間近く違うのですって‼︎
冬に至る時期、大地は雪に覆われ草木は枯れていても
自然界は既に春に向かって動き出しているのです。
私達も表面に見える行動よりも
内面にフォーカスして春からの行動に備えましょう。
ミッションメンタリング協会認定マスター
周防千賀子
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