
2023年1月20日(~2月3日)
【大寒(だいかん)】
いよいよ最も冷え込むといわれる「大寒」
文字だけでも寒そうですね。
一年で最も寒さが厳しい期間の大寒は冬の季節最後の節氣です。
「冷ゆることの至りて甚だしきときなれば也」
冬の最後の山場…
寒さ極まる時期でも少しずつ季節は変わっていきます。
『寒稽古』はきっと寒さに耐える体力だけでなく精神力も養うのでしょうね…⁈
〜七十二候〜(しちじゅうにこう)
春夏秋冬、一年間を二十四分割した二十四節気を更に三分割したのが七十二候。
季節それぞれの出来事をそのまま名前にした言の葉、約五日ごとに移ろう細やかな季節。
①初候1/20~1/24 款冬華(ふきのはなはく)
凍てついた雪の中から蕗(ふき)の花が咲きはじめる頃
近づきつつある春の訪れを象徴する蕗の花。
寒さ厳しい時期に待ち焦がれる春を告げる山菜の蕗。
枯れた大地に顔を出す黄緑色のつぼみは初々しく鮮やかできれいです。
余談ですが…
花と茎の部分は「蕗の薹」(ふきのとう)と呼ばれ、
日本特産の野菜としてシャキッとした歯ごたえとほろ苦さ
そして春山菜の独特な香り高さが好まれています。
蕗の薹の天ぷらやふき味噌は、春の味覚をいち早く感じさせてくれますね。
我が家のお庭にぽつりぽつりと顔を出す蕗の薹はとっても可愛らしいです。
採りたての蕗の薹の天ぷらは苦味がほとんどなくフワフワ食感でとても美味しいです~♪
旬の味覚でお口が満たされるって最高の贅沢ですよね。
②次候1/25~1/29 水沢腹堅(さわみずこおりつめる)
沢の水が氷となり厚く張りつめる頃
沢の水に厚く氷が張る…本当に寒そうな表現ですね。
最も冷え込み、各地で最低気温を記録することの多い時期です。
実感はなくても春の足音はすぐそこまで来ていますよ!
日照時間が少しずつ長くなっていますもの。
③末候1/30~2/03 鶏始乳(にわとりはじめてとやにつく)
鶏が春の気配を感じたまごを産みはじめる頃
鶏は、古来より神や悪霊が来往する夜と、
人間が活動する昼の境目の夜明けを知らせる「霊鳥」と見なされてきました。
そんな鶏たちが長く暗い冬の終わりと、穏やかでうららかな春の到来も知らせてくれるのですね。
これから暖かくなるにつれ産卵率も上がってくるそうです。
そして昔から
寒の時期にとれた、卵・しじみ・海苔は『寒たまご』『寒しじみ』『寒海苔』と呼ばれ、
上質で栄養価も高いと言われています。
特に大寒の日に産まれた『大寒たまご』は、滋養分たっぷりで健康に暮らせて、
黄身の色が特に濃いので金運アップにも繋がるそうですよ。
是非、『大寒たまご』をゲットしてみて下さい。
寒さで産卵数が減る時期に、
更に鳥インフルエンザの影響で鶏が大量に処分されて卵のお値段、あがっていますよね…
渡り鳥からの感染を防ぐのは難しいのでしょうね。
スーパーですと産卵日は表示されていないでしょうが、
この時期に産まれた卵は『寒たまご』ですので購入してみてくださいね。
冬の土用期間に入っています。
【大寒】最終日、土用が明ける2月3日の節分を終えると春のスタートです!
季節を分ける『節分』
翌日の【立春】は旧暦での一年の始まり、つまり2月3日の節分は大晦日。
季節の変わり目には鬼が出ると言われる事から
豆を撒いたり、柊(ひいらぎ)とイワシの頭を飾り邪気を払います。
五穀には霊力があるので、豆をまいた場所は聖域。
節分は、新しい年を迎えるための行事なのです‼︎
豆まきの豆はパチパチ音を立てて炒ることが重要だそうです。
昔はその家の家長や年男が夕方大豆を撒き、家族がその豆を拾ったとか…
お家の入り口である玄関のたたきだけに音をたてて撒いても効果あるようです。(お掃除もラクですしね)
余談ですが…
柊の葉は、棘(トゲ)のように鋭い鋸歯があり、
触れると「疼ぐ(ひいらぐ)=痛む」ことからつけられた名前です。
鋭いトゲは、老木になると丸く滑らかに変わるそうです。
人間と同じ⁈
『年歳をかさねると角が取れて丸くなる』
というか…この言葉は柊の葉の現象が発祥だとか。
まっ!歳を重ねて丸くなるどころか更に頑固になってしまう方もおられるようですが…
いずれにしても素敵に年齢を重ねて輝いていたいですね。
もう一つ最近定番となった『恵方巻き』
その名の通り、節分にその年の良いとされる方角(恵方)を向いて食べる巻き寿司です。
七種の具材入りの太巻きをご縁や福が途切れないように…と包丁で切らずにまるごといただく。
つまり、
太巻きをひとり一本
恵方を向いて黙々と食べきる。
七種の太巻きですよ…
(かんぴょう・しいたけ・たまご・うなぎ・さくらでんぶ・きゅうり・えび)
太巻きでお口が塞がっても、しっかりと鼻呼吸できているか確認するためにはいいかもしれませんね!
恵方巻きの起源は諸説ありますが、
この時期黒いお海苔は必要な食材ですし、恵方巻きはお気軽に楽しんじゃいましょう。
2023年の『歳徳神(としとくじん)』の神様の方角は『南南東』だそうです。
少しずつ近づいている早春の足音をいち早く感じ、新たな春からの準備を整えましょう。
ミッションメンタリング協会認定マスター
周防千賀子
