こんにちは！篠田法正です。
私がまだ会社員だった頃、
人事異動で新しく自分の上司としてやってきたＮさん。
前の部署では、多くの部下から信頼され、慕われていました。
チームの力を結集し、
数多くの輝かしい業績を上げてきた
カリスマ的リーダーでした。
Ｎさんが
強い求心力をもつ人だということは、
赴任の初日にすぐわかりました。
たまたまエレベーターに
二人きりで乗り合わせたのです。
１階から３階に上がるまでのわずかな時間です。
私は、緊張しながら
「よろしくお願いします」と挨拶すると、
「ああ、聞いてるぞ。思いっきりやれ」
そう言い残して、
ちょうど開いた扉から去っていったのです。
（あ、自分は認められている。よし、この人について行こう！）
私は、Ｎさんの背中に向かって、
強くそう思ったことを覚えています。
求心力の高いリーダーは、
メンバーに細々と
「ああしなさい、こうしなさい」
とは言いません。
メンバー一人ひとりが砲丸となり、
それを繋ぎ止めるワイヤーを
ぎゅっと握っている
ハンマー投げの選手のようです。
真ん中で、
「チームの目的はこれだ」
という軸を立て、
「さあ、走りなさい」と伝える。
そして、
それぞれのメンバーが
自分の個性や才能を生かす方向に
思う存分走るようにサポートするのです。
求心力が弱いリーダーは、
砲丸を回し続けることができず、
結果的にメンバーは
「わたしは、別の会社に行く」と言って、
どこかへ飛んでいってしまいます。
単なる個人的魅力で
惹きつけるだけでは不十分です。
砲丸を引き寄せるだけでなく
回転させなければならないのです。
リーダーに求心力がなければ、
メンバーそれぞれが勝手気ままに動いたり、
あるいは逆に、
自走できない依存型の人になったりしてしまいます。
リーダーに求められる求心力とは、
メンバーに
「あの人のもとで働きたい、
自分の能力を生かしたい」
と思わせる力です。
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では、またお会いしましょう！
ミッションメンタリング協会
代表理事
篠田法正
