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季節を表わす二十四節氣【立秋】

「夏土用」があけて、本日から【立秋】

ほんの少し秋の気配⁈

少しずつ次の季節が漂いだして来るはずです…

⁡【立秋】2026年8月7日(〜8/21)

“夏”本番

痛いくらいの陽射しと生暖かい風

 

まだ暑い日が続きますが

次の季節を迎える時期で

朝夕は秋めいた風が吹き始めてくる頃

初めて秋の気、立つがゆえなれば也

“秋“という文字の登場だけでも涼しさを感じますよね

 

秋の氣が立って(目立って)現れてくるという「立秋」

厳しい暑さのなかにも秋の兆しが感じられる時期ですね

 

“暦の上では秋ですが…”
“立秋を迎えましたが…”

などのフレーズと共に、

本日以降のお便りは「暑中お見舞い」から

『残暑お見舞い申し上げます』へと変わります

〜七十二候

春夏秋冬、一年間を二十四分割した二十四節気を更に三分割したのが七十二候。
⁡季節それぞれの出来事をそのまま名前にした言の葉、約五日ごとに移ろう細やかな季節。

①初侯・第37侯 8/7〜8/11

涼風至
すずかぜいたる

夏の暑い風に変わり、涼しげな秋の風が吹き始める頃

日中は厳しい暑さでも

早朝や日暮れ後には真夏とは違う涼しい風や虫の声が聞こえてくる…

 

まだ暑さは続いていても秋の気配は現れています

 

立秋の後の初めての風を…「秋の初風」と言うように

“風”が季節の訪れを知らせてくれます

 

夏の名残りは消えていないものの

明らかに風に秋の風情を感じる…そんな一句が

『秋来ぬと目にはさやかに見えぬども風の音にぞおどろかれぬる』

 

平安時代の歌人「藤原敏行」が古今和歌集で詠んだ和歌

まさに秋の初風の句ですよね

 

目に見える景色で季節を感じられますが

その前に耳に届く風の音で季節を悟れる

 

そんな繊細な感性は素晴らしいですよね

 

 

はじめて夏から秋への移ろいを感じられる時期です

 

夜の空も真夏よりくっきりとした星空が見られるはずです

②次侯・第38侯 8/12〜8/16

寒蝉鳴 
ひぐらしなく

夕暮れにカナカナとひぐらしの声が聞こえ始める頃

でもヒグラシはこの時期から鳴き始めるのではなく

7月から鳴いているのですって…

 

かなり早い時間帯に鳴かないと

他のセミたちの声にかき消されてしまいそうですものね

(他の種類のセミたちも暑すぎると昼間は鳴かないみたいですが…)

 

ヒグラシが“涼”を運んでくるのは「日暮らし」という名前のごとく

暑い昼間が苦手で、早朝か夕方など涼しい時間帯に鳴くので

『ヒグラシ=涼しい』とインプットされているからかもです

 

私が幼い頃

アブラゼミ・ミンミンゼミ・クマゼミ・ツクツクボウシ・ヒグラシなどのセミたちが

世田谷区でも毎年見かけられましたし

セミの鳴き声で夏の季節が順次移りゆくのを感じたものです

 

 

夏の終わりを告げられているような

ゆく夏を惜しんでいるような

涼しげで少し切なく感じるひぐらしの鳴き声…

 

人間の勝手な思い込みイメージなのかもしれませんが

誰もがヒグラシの声に夏の終わりを感じますよね

 

そして夜には

秋の虫達がバトンを受け取ったかのように鳴き始めると

⁡暑かった夏が懐かしく感じます

 

暗くなるのが早くなったせいもあるでしょうが

お山の夏はあっという間に過ぎてしまいます

③末侯・第39侯 8/17〜8/22

蒙霧升降 
ふかきりまとう

⁡⁡⁡森や水辺のひんやりした空気の中に白く深い霧が立ち込める頃

とても幻想的な風景ですよね

 

霧が発生する時は、下の方を覆い尽くすように溜まっていきます

霧が晴れていく時は、上の方に吸い込まれるように消えていきます

 

霧は空気に含まれる水蒸気が冷やされて凝結することで

細かな水滴となって空気中に浮かび起こる現象で、

辺りをしっとりとした湿気で包み込みます

 

霧が濃くなると⁡幻想的すぎて、いつもの景色を別世界へと導きます

 

夜遅くに前の車のテールランプも後ろの車のヘッドライトもなく

暗闇の中自分の車だけ霧に包まれていると

どこかへと引き込まれそうな感覚になります…パラレルワールド⁈

 

突然すうーっと霧がはれていつもの見慣れた光景が広がると

本当にホッとします…

 

皆さまも霧の中の運転はくれぐれもお氣をつけくださいね

 

 

霧のなかの林など、木々の下を歩いていて

雨は降っていないのに

落ちてきた水滴の冷たさを感じたことありませんか…

 

葉や枝についていた霧の粒が水滴となって落ちてきた

「樹雨(ささめ)」という現象だそうです

 

春は『霞』かすみ…霞はたなびく(夜の霞は『朧』おぼろ)

秋は『霧』きり……霧は立ちこめる

 

どちらも素敵な表現ですよね

そして、8月13日からは

「精霊会(しょうりょうえ)」や「盂蘭盆会(えらぼんえ)」と呼ばれる月遅れのお盆

 

ご先祖様の精霊をお迎え、おもてなし、お帰りいただく行事で

暮らしの安穏・豊作・繁栄を願います

(※宗派のより異なるようですが…)

 

「盂蘭盆会」はサンスクリット語の“ウラバンナ”を漢字で音訳した言葉だそうです

(サンスクリット語は古代インドを中心に話されていた言語。仏教と共に中国を経由して日本に入って来たそうです)

 

 

8月13日は、盆の入り「迎え盆」といって、『迎え火』を焚いてお迎えします

 

この灯りで迷わずご自宅にいらっしゃることができますね

 

キュウリとナスに割り箸で足をつけて、ご先祖さまの乗り物となります

『精霊馬(しょうりょううま)』=牛馬

キュウリ…迎えの馬
脚の速い馬に例え、早く帰って来られるよう願いを込めて

ナス…送りの牛
沢山のお供物を積める牛に例え、ゆっくり戻れるよう願いを込めて

8月15日(16日)は「送り盆」

 

無事にあちらの世界(彼岸)にお戻りいただくための“送り火”

 

京都の五山に燈される「五山送り火」は壮大ですよね

大文字ー妙法ー船形ー左大文字ー鳥居 ⁡の五つの送り火

 

お盆に訪れた精霊は

この壮大な送り火を見ながら迷わず帰って行くことができますね

そして「お盆」が過ぎると…

どこか盛夏とは違う陽射しや涼しげな風

 

小さなモコモコした雲

そして空が少し高くなったように感じたら

ひと足早く見え隠れする秋の気配を見つけられます

『残暑』が厳しくても夏の終わりは近いです

 

「夏の果て」は秋のはじまり…

新しい季節への希望に満ち溢れています

 

「秋」という漢字は“穀物が実る季節”

 

その始まりの【立秋】ですが

夏の疲れもありますので

まだ熱中症など体調管理には注意してまいりましょう

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周防千賀子

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