【立春】2024年2月4日（〜2/18）
いよいよ『春』という文字。
二十四節氣 最初の節氣で、新たな一年のスタートです！
春の気配が立ち始める日です。
春の氣立つを以って也
春の兆しが見られ
寒冷から徐々に暖かくなる時期
陰氣が弱まり陽氣が強く活動的になります。
新しい四季の最初は
立春・立夏・立秋・立冬の「四立」（しりゅう）
それぞれの前日は季節を分ける『節分』
今は立春前日のみ注目されますが、節分も年4回あるのです。
そして
夏至・冬至・春分・秋分の『ニ至ニ分』（にしにぶん）
夏至は昼が最も長く
冬至は夜が最も長い
春分・秋分は真東からの日の出で
共にお彼岸の中日にあたります。
つまり
「ニ至ニ分」の中間点が「四立」となり
【立春】は冬至と春分の中間点です。
【小寒】から寒の入りした『寒』の時期が明けるので「寒明け」とも言われます。
〜七十二候〜
春夏秋冬、一年間を二十四分割した二十四節気を更に三分割したのが七十二候。
季節それぞれの出来事をそのまま名前にした言の葉、約五日ごとに移ろう細やかな季節｡
東風解凍（はるかぜこおりをとく）
東からの春の風が、池や湖の凍りをとかしていく頃
東風（こち）は、春の兆しとなるあたたかい風＝春風
陰陽五行で、「東」は『春』を表しますものね。
梅東風（うめごち）・桜東風（さくらごち）と呼ぶこともあるそうです。
黄鶯睍睆（うぐいすなく）
うぐいすが綺麗な声で鳴き始める頃
春の到来を告げる「春告鳥」
冬の間、山中で過ごし春の訪れと共に山里へ下りて来る。
春を象徴する鶯。
美しいさえずりの『ホーホケキョ♬』が早春の澄んだ空気に清々しく木霊（こだま）しますね。
美しい鳴き声の鳥…
ウグイス・オオルリ・コマドリが「日本三鳴鳥」ですって！
春告鳥のウグイス！
梅の開花のように、ウグイス『初鳴前線』も2020年までは報告されていたようですよ。
「初音」（ウグイスの初めての鳴き声）で春を感じられるって素敵ですよね。
でも、初音は…まだ練習中⁈
定番の〈ホ～ホケキョ〉ではなく〈ホーホ、ケキョケキョ〉
聞いていて笑ってしまいますが、これが可愛くて思わず声援を送ります。
上達してからのさえずりを楽しみに待ちましょう。
魚上氷（うおこおりをいずる）
暖かくなり、湖や川の氷が割れて魚が跳ねるのを見るようになる頃
氷下で泳いでいた魚が飛び出して来る様子。
水の中にゆらゆら泳ぐ魚の姿が見えるようになる。
すぐそこまで来ている春の息吹、
空気や植物だけでなく水の中でも春の訪れを感じられる時期なのですね。
農作物が育ち始める頃に
被害を与える遅霜が降らなくなる「八十八夜」
稲が開花する頃に台風に見舞われる
農作業の目安となる「二百十日」や「二百二十日」
などは全てこの【立春】から数えた日数です。
立春に関してのお札のエピソード！
禅寺に掛けられる『立春大吉』
縦書きで書かれた厄除けのお札。
四文字全部が左右対称なので、表裏どちらからでも立春大吉と読めます。
鬼が『立春大吉』を入って来て振り返るとまた『立春大吉』の文字⁈
入っていなかったと思った鬼は出て行く。
というちょっと微笑んでしまうお話。
もうひとつ鬼に関して
「鬼門」というのは『陰陽五行』からきている言葉です。
鬼が居るのは、『北東』
つまり「丑寅（うしとら）」を指します。
それで私達は
鬼＝ウシの角を持ってトラの毛皮を着ている
というイメージになっているのですね。
そして鬼退治に行く桃太郎のお供はサル・キジ・イヌ！！
鬼の居る鬼門『北東』
正反対の裏鬼門『南西』つまり「申・酉・戌（さる・とり・いぬ）」。
鬼門に対抗できる裏鬼門の動物をお供に選んでるのですね。
誰もが知ってる昔話に、自然界との関わりが描かれていたとは…素晴らしいですよね。
そして立春といえば
お酒好きの方には「立春朝搾り」
蔵元が節分の夜から一晩中もろみを搾り続け、
立春の早朝に搾りあがったばかりのお酒のことです。
フレッシュで爽やかな香りがしてきそうです♪
甘党の方には「朝生菓子」
朝作り、その日のうちにいただく生菓子は通年ありますが
立春の朝に作られた生菓子をその日にいただくと縁起が良いそうです。
日足ものびて木々も次第に芽吹き
お花もほころび始める自然界に後押しされて
冬の間に貯めていたエネルギーを活かして
希望の新たな一歩の始まりの合図…
なんか自然とワクワクしてくる【立春】ですね！
ミッションメンタリング協会
認定マスター
周防千賀子
