
【小満】2023年6月6日(~6月20日)
爽やかな五月晴れから本格的な梅雨へと移り、少し蒸し暑くなってくる頃です。
沖縄では、前回の節気【小満】と今回の【芒種】を合わせて
【小満芒種(すーまんぼーすー)】と言って、梅雨の時期を表わすそうです。
芒種(ぼうしゅ)…
あまり耳慣れない言葉かもしれません。
「芒」は、『のぎ』とも読み、稲穂や麦穂の先端にある尖った針状の部分(毛)の事です。
穀物の種まきや稲の植え付けに適した時期とされる「芒種」ですが、
一方でそろそろ梅雨入り間近となります。
芒ある穀るい稼種(かしゅ)する時なれば也
「稼種」とは種を植えること。
つまり芒ある穀物を育てるため種を植える時期。
実りにむけてのスタートですね。
〜七十二候〜
春夏秋冬、一年間を二十四分割した二十四節気を更に三分割したのが七十二候。
季節それぞれの出来事をそのまま名前にした言の葉、約五日ごとに移ろう細やかな季節。

蟷螂生(かまきりしょうず)
秋に産みつけられたたまごからカマキリが誕生する頃
カマキリは農作物には手をつけずに害虫を捕まえてくれる、ありがたい存在だそうです。
二百匹ほどの小さな命が生まれても、大人にまで成長できるのは僅か2~3匹ですって…
カマキリは飛んでいる時に、コウモリが獲物を狙っている超音波を感知すると、
即座に飛行ルートを変更して螺旋状に急降下するそうです。
そして、ちょっと大人な余談…
昆虫あるあるかもしれませんが、
メスのカマキリは交尾の時にオスを殺してしまうことがあるんですって‼︎
メスが極端に空腹でしたり、オスがメスを怒らせたりなどの理由でオスは食べられてしまうとか…
まさに命がけの交尾ですが、オスを食べたメスは約2倍のたまごを産むそうです。
つまり、オスは生き延びて何匹ものメスと交尾するか、
メスに食べられて自分のDNAを継いだ子孫を沢山残すか・・・難しい選択⁈
しかもメスの気分次第ですものね!
そんなことから、男性をたぶらかす魔性の女性の喩えにもされてきたようですよ。
どうぞお氣をつけくださいませ…

腐草為螢(くされたるくさほたるとなる)
ホタルが暗闇に光を放ち飛び交う頃
腐りかけた葉の下でほたるが放つ光の様子を、
「草がほたるに生まれ変わって飛び立った」と考えられていたようです。
きれいな水辺でしか見かけられないイメージですが、
ほたるは別名『腐草』『朽ち草』と呼ばれているなんて…
湿度の高い季節を迎えホタルが光を放ち始めると、夏の訪れを実感しますね。
ホタルの青白い光は、蒸し暑い夜に“涼”を与えてくれます。
- 大きくて強い光を放つ、綺麗な大きな川に生息する『ゲンジボタル』
- 少し小さな体で光も弱く、小川や溝に生息する『へイケボタル』
- 更に小さく川辺近くの森林内に生息する、知名度は低い『ヒメホタル』
それぞれが自分の居場所で輝いているのですね。
都内の某ホテルでは、お庭にホタルを放して、夏の夜のつかの間を楽しむイベントがありますね。
浴衣に団扇にホタル、夏の風物詩ですね。

梅子黄(うめのみきばむ)
ウメの実が薄黄色に色づく頃
ウメの実が薄黄色になると『梅干し』作り開始の合図ですね。
青梅で、梅酒や梅シロップ、カリカリ梅を仕込んで、
完熟梅で、梅干しや梅ジャムなど作ります。
優しく爽やかな香りに包まれる、この時期ならではの「梅仕事」ですね。
梅雨(つゆ/ばいう)という言葉は、
「ウメの実が熟す頃の雨」という意味だそうです。
『梅は三毒を断つ』と言われています。
殺菌効果・疲労回復・血液浄化など「梅干し」は昔から日本人の強い味方の万能薬。
昔から白いご飯の上や、おにぎりの具として親しまれてきたのは、理に叶っているのですね。
更に梅干しを作った時のオマケのプレゼント…「梅酢」
強力な殺菌力がありますので、喉の痛みや下痢や食中毒、熱中症予防にも効果的です。
夏のお出かけ時にお水にほんの少し加えて、お試ししてみてください。
自然界からの恵みを加工して、最強の食品へと変えていく。
自然も人間の才能も素晴らしい!

そういえば、
【芒種】の「芒」が針のように尖っているので、
服に付くと繊維に刺さってなかなか取れない…という経験ありませんか?
その逆転の発想から出来上がったのが、面ファスナーの『マジックテープ』なのですって!

暦の上では、芒種から5日目が入梅⁈
梅雨入りは
【芒種】(6月6日~)後、最初の「壬(みずのえ)」の日
梅雨明けは
【小暑】(7月7日~)後、最初の「壬」の日
を目安としていたそうです。
「壬」は陰陽五行「水」の「陽」
=水の力が強い日ですものね。

六月十六日は「和菓子の日」
平安時代に疫病が蔓延したのを抑える為、仁明(にんみょう)天皇は元号を変えました。
そして、神前に16個のお菓子やお餅を供えて、厄病除けと健康招福を祈ったそうです。
そこから、この日がお菓子の日になったそうですよ。

六月第三日曜日(2023年は6月18日)は「父の日」
母の日のお花といえばカーネーションですが、
父の日は赤いバラ(または白いバラ)を送るアメリカの風習が日本に伝わり、
現在の日本では黄色のバラを贈るようです。
お花でなくても感謝の氣持ちだけでもお伝えしましょう。

鮮やかだった新緑が深みを増して濃い緑へと落ち着く頃、
グレーの空で梅雨めいて、梅雨の季節に入りますが、
雨だからこそ映える、凛とした美しい花や瑞々しい苔などもこの時期の魅力ですよね。


ミッションメンタリング協会
認定マスター
周防千賀子
お知らせ

オープンキャンパス【浜松】
日時:6月10日(土)13:00-16:30
会場:ヨガスタジオハナレ 浜松市

オープンキャンパス【東京】
日時:6月17日(土) 11:00-14:00
会場:健康中華庵 青蓮 蒲田東口店
